今回読ませていただいたのは、「そんなの関係ねぇ!」のフレーズでおなじみ。
カラフルな海パン姿が印象的な、お笑い芸人小島よしおさんの著書です。

小島さんといえば、YouTubeでもこども向け学習コンテンツを多く発信しており、幅広い世代から人気がありますよね。

こちらの本は小学生という小さい年齢ながらも、さまざまな悩みをもつこどもたちへ向けた内容になっています。

ネット口コミの評価が高かったので小学生の息子へ読んでもらおうと購入し、興味があったので私も読ませていただきました。

読み終えた感想としては、「とても良かった」に尽きます。
保護者目線からも参考になりますし、小島さんの優しい人柄があふれており素直に読んでよかったなと思います。

読者層として小学校2年生ぐらい〜高学年がちょうどいいかな、と個人的には思います。

この本のおすすめポイント
  • 親しみやすい文章で、すらすら読める
  • どんな悩みに対しても誠実、否定をしない
  • ギャグ図鑑やさかなクンとの特別対談もあり
  • 保護者も参考になる

タイトル

小島よしおのボクといっしょに考えよう

著者

小島よしお

出版

朝日新聞出版

ページ数

208ページ

小島よしおが小学生のお悩みにアドバイス

日常の困りごとから、いじめなどの少し繊細な悩み、「宇宙人が怖くて眠れない」ちょっとおもしろいものなど、22の質問に小島さんが答えています。

  • 「ついウソをついてしまう。どうしたら直る?」
  • 「有名人になるにはどうしたらいい?」
  • 「隣の席の子がいじめられている。助けたいのに助けられない」 など

著者の小島さんはさすがお笑い芸人ということもあり、読んでいて楽しくなるような文章で、読書が苦手なこどもでも読みやすいなと感じました。

どの質問にも、否定することなく、こどもに寄り添った回答をしている印象です。

気になる悩みだけ読んでもOK

本ではひとつひとつの相談に対して答えていく形になっているので、目次から自分の気になる悩みだけを選んで読んでもいいと思います。

ちょっとした空き時間だったり、今日はこの質問を読もうかな、などさらっと読めるので、読書ハードルはぐっと下がるはず。

途中にギャグもはさんであったりと、飽きずに読める工夫もされています。

9ページほどですが、巻末にはさかなクンとの対談もありました。
小島さんとさかなクンの幼少期や、お二人のお母さんのエピソードなどを話しています。

個人的に好きだった回答は

私が役立つと感じたお悩み解決は、「オンライン授業があるのに、何のために学校に行くの?」という内容に対しての回答でした。

コロナ禍を経てオンライン授業も身近になりましたが、この質問は実際に子どもに聞かれたことがあります。
小島さんの回答は大人が言いたいことをとてもよくまとめてくださっているので、もっと早く出会えていたらと思ったほどです。

また、個人的にいちばん好きだったのが親友に関するお悩みに対する“ベスト”フレンドではなく“グッド”フレンドをつくるというものです。
「親友=ベストフレンド」と考えてしまうと、(ベスト=ひとりだけ)だけど、グッドは何人いてもいいよね、というような内容で、考え方を少し変えるだけで心が軽くなりそうだなと、個人的にはとても印象的なお話でした。

「簡単なミスはどうやったらなくせる?」というお悩みはでは、忘れものをしてしまうときの対処法がのっているので、忘れ物で悩んでいる子は参考になるかもしれません。

また、うちの子は朝早く起きられる方法が参考になったと言っていました。
「早起きしていろいろやりたいけど起きられない」という悩みに対してのアドバイスを実行したようです。

お悩み回答の最後に小島さんは必ず『…って、僕は思うんだけど、君はどう思うかな?』と、読者に問いかけています。
自分だったらどう解決するか?を読者に考えさせることも、成長につながるポイントだと感じています。

子どもはもちろん、大人にも読んでもらいたい

子ども向けの書籍ではありますが、役立つ部分が多いのでぜひ大人にも読んでほしいなと思いました。

特に子育てなどをしていると「こんな時どうしたらいいかな?」と、子どもに相談されたりする場面も多々あるでしょう。
そんなときに、こんな答えかたがあるんだな、ととても勉強になりました。

小島さんのように、子どもたちに対してどんな悩みでも真摯に向き合っていけたらいいなと思っています。